「シルク」って、自分のライフスタイルには馴染まないイメージがある方も多いのではないでしょうか?
ラグジュアリーで、扱いに気を使いそうで、興味はあってもとっつきにくい。
例えるなら、話しかけづらいくらい「ものすごい美人の知り合い」。
そんなイメージと重なります。(笑)
ところがどっこい!?少しずつ仲良くなっていくと、意外と気さくでさっぱりした性格でとっても優しい人だった。
そんな経験はありませんか?
シルクが生活のなかに溶け込んでいく過程って、その感じと似ています。
最初は緊張感もあってぎこちないんだけど、だんだんと親密で気の置けないパートナーになっていく感じ。
安心感があって、居心地よく素の自分でいられるような存在。
お澄まし顔のシルクの印象も、そんな風に変化していきます。
それはシルクの風合いが変化していく点でも言えることなのですが、着る・洗うの繰り返しのなかでも関係が育まれていくように感じています。
今日のブログは、シルクと長く気持ちよくつきあっていくためのお手入れについて。
ここだけ抑えておくと案外付き合いやすいよ、のお話しです。
「シルクのお手入れ、どうしたらいいの?」「お手入れは難しいですか?」
そんな心配・不安のある方のガイドになったら幸いです。
「シルクのケア」は、ざっくり言うと「お肌のケア」と似ています。
洗ったり干したりする時に、スキンケアで気を付けていることを当てはめてあげると、大きく外すことはありません。
"アミノ酸で構成され、人間の肌に一番近い繊維"とも言われるシルク。
よりキレイな状態で長くご愛用いただけたらと思います♪
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【お手入れのコツ】
- 擦らない
- 洗いすぎない
- 温度は水~ぬるま湯
- 適度な油分を補う
- 脱水はいらないor控えめに
- 陰干し
- アイロンをかけるなら低温
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1. 擦らない
擦ると繊維のダメージはどうしても早まります。
なるべく表面が擦れないように気を付けてみて。
ポイントとしては、洗う時に「裏返す」ことと「押し洗い」。
繊維が擦れないよう、やさしく「押す」イメージで手洗いするとよいです。
また「裏返す」ことで汗や皮脂を吸う内側のヨゴレを洗い流しやすくなります。
洗濯機を使うなら「裏返し」て、「ネットに入れ」、「手洗いモード」。
脱水まで洗濯機で行うなら「脱水は短め」に。
どれも繊維が"擦れない"ためのポイントです。
全部はできなくても、気が付いたことからやってみて。
お手入れしていくうちに自分なりにコツを掴んでいけるはずです。
2. 洗いすぎない
洗いすぎるとお肌が乾燥するように、シルクの繊維もゴワついてきます。
シルク特有のなめらかなタッチを損なわずにケアする為には、繊維のもつ油分を落としすぎないのがポイント。
洗剤はシルクを洗える表記のある「中性洗剤」がおすすめです。
(洗剤はアルカリ性や酸性に傾くほど洗浄力が強くなります。)
ここからちょっと裏技。
推奨する方法ではありませんが、洗剤が無い時の対処法としてご紹介してみます。
旅先で洗剤が無い時、私はボディソープやシャンプーで代用することがあります。
"弱酸性"なら、まあいいかな肌や髪を洗えるものだし。(シルクも肌や髪と似た動物性たんぱく質なので)という判断なのですが、案外大丈夫です。
心配なら水洗いだけでもよいかも。お洗濯は水洗いでも汚れの80%が落ちるそうです。
あまり気を使いすぎなくても、案外シルクって大らかで大丈夫です。
3. 温度は水~ぬるま湯
これも"洗いすぎない"ためのポイント。
洗濯表記の温度を確かめてみて。
私は20~30°の間で洗うことが多いです。
水よりぬるま湯の方がヨゴレが落ちやすいのと、あまり高温だとシルクの繊維の油分が抜けてゴワつきが出るので、このくらいの温度で洗っています。
温度に関して、私は割と感覚的にケアしています。
汗をたくさんかいたから、ぬるま湯にしようかな、とか。
今日は水の感触が気持ちいいから低めの温度で、とか。
いちいち判断するのが面倒な人は○○°って決めてしまうのもよいかもしれませんね。
自分にとって"ラクで心地よいお洗濯"を見極めていくとよいと思います。
どんな付き合い方でも案外シルクは受け止めてくれます。
4. 適度な油分を補う
これも"洗いすぎない"と関連したコツ。
シルクのなめらかなタッチや、ふっくらした上質な質感って、繊維のなかの油分がキモなのです。
(ウールやカシミアの着心地とも通じる部分ですね。)
これを補ってくれる洗剤があって、そう「ユーカラン」です♪
ちょうど去年実験してみて、自分でも驚きの結果だったのでシェアしてみますね。
2-3ヶ月一般的な中性洗剤(○マール)だけで、シルクサテンのキャミやスリップを洗濯してみました。
とくに支障なく洗えるしこれでも十分かなあ、と感じていたのですが、2-3ヶ月後にまたユーカランを使ってみたら、あまりの仕上がりの違いに驚きました。
とろとろの滑らかさと、繊維自体もふっくら地厚になって、全く別物の着心地でした。
これは何が起きたのかというと、おそらく、市販の中性洗剤はヨゴレをきれいに落としてくれたけれど、繊維のなかの油分も少しずつ洗い流していったのだと思います。
風合いの変化が少しずつだったので、ゴワつきや生地が痩せていく感じに気づきにくかった。
ユーカランは繊維に必要な油分を補ってくれる"ラノリン*"という成分が入っているので、痩せてかさついていた繊維がふっくらとなめらかに戻ったのだと思います。
*
ユーカランのネーミングは、「ユーカリ」と「ラノリン」を組み合わせたもの。
ラノリンとは、羊毛に付着している脂質成分を精製したものです。
古代ギリシャやローマ、エジプトにおいてはこの脂質成分が、人肌に優しいため化粧料や医薬品として利用されていたと言われています。
ウールやカシミアは、お洗濯のたびにラノリンが失われていきますが、
それを補いながらお洗濯をすることができ大切な衣類を永く楽しむことができます。
(ユーカランの商品説明より抜粋)
ユーカランを毎回使用しなくてもよいと思いますが、時々スペシャルケアとして"繊維の油分を補う"ことは、この実験?からも個人的におすすめです。
シルクならではのとろっとした滑らかさや、空気の層で包んでくれるような優しい上質な着心地を、より長くたのしんでいただけるはずです♪
5. 脱水はいらないor控えめに
私はシルクを手洗いする時、脱水は特にしません。タオルドライもしません。
軽く握るように水気をきっておしまいです。
理由のひとつは繊維を"擦らない"ため。
もうひとつは、"アイロンの手間を減らす"ためです。
ぽたぽた水がたれるくらい水気が残っていても大丈夫です。
キャミやスリップはハンガーにかけてざっとシワをのばします。
そのまま水分の重みでシワがきれいにのびて乾きます。
シルクは本当に早く乾く!ので、この方法でもスリップで3-4時間あれば浴室で乾きます。
旅先や出張先で、夜さっと洗って浴室にぽたぽた干しでも翌朝には着られるので、本当に重宝します♪
(夏はもっと早く乾きます。)
脱水をしっかりしてしまうとかえってシワっぽくなったり、繊維もダメージを負うので、個人的にはこのぽたぽた干し推奨。
浴室で乾かせば水滴も気にならないですし。
もし水滴が気になる場合は、軽く10秒も脱水すれば十分かと思います。
タオルドライをするなら、タオルのうえに広げてくるくる巻いて、軽く握るように押さえて水気をきってください。
( 捩じって絞ると繊維が"擦れる"ので、軽く押さえる程度がおすすめ。)
6. 陰干し
シルクは空気中の酸素や紫外線に反応し、日焼け(黄変)します。
お肌と同じく、直射日光にさらすのは避けてください。
陰干し推奨です。
バスルームに吊るして乾かすのが個人的にはおすすめ。
洗濯~干すまでの動線的にも、バスルームならスムーズです♪
7. アイロンをかけるなら低温
個人的にはノーアイロン派です。
デイリーにシルクを使いたいので手間はなるべくかけたくなく。(笑)
ぽたぽた干しでシワはざっくりとれますし、多少のシワなら着ているうちになめらかに伸びます。
気になる場合は数日ハンガーに吊るしておくと、割ときれいに伸びますよ。
とはいえきれいにアイロンのかかったシルクサテンの風合いもまた素敵♪
つるんとしたシルクの光沢や高級感のある美しさをたのしみたい時は、アイロンをどうぞ。
シルクは熱に弱いので、アイロンをかける場合は「低温」がマスト。
「裏から」または「当て布」をしてあげると安心です。
強く押し付けたり擦ったりせず、繊維にそってやさしく滑らすように。
シルクサテンにアイロンをかける場合は、「半乾き」の状態で「低温で」、「裏から」、「当て布」ごしにかけるとよいそうです。
ちょっと面倒な場合は、ひとまず「低温で」、「裏から」試すとよいかと。
初めての場合は目立たない箇所で少し試してから、アイロンをかけるようにしてくださいね。
アイロンを出すのが面倒な方は「スチーム」を「生地から離して」ふわっとかけ、しばらく吊るしておくとよいです。
ただし、"高温"でスチームがあたるとダメージで表面が凸凹してしまうことがあるので気をつけて!(自分の失敗談です。)
アイロンもスチームも面倒だけどちょっとシワが気になる時は、お風呂に入ったあとのバスルームに吊るして、「浴室の蒸気」で自然にシワを伸ばすのもラクちんでおすすめです◎
多少シワになっていても、着ているうちに自分のからだの湿度・温度と馴染んでなめらかな状態に戻りますので、そんなに神経質にならなくてもよいかなと私は感じています。
色々試しながら、自分にとって丁度良い塩梅のシルクとの付き合い方を見つけてみてください♪
大雑把な性格の私でも、シルクを特別なものではなくデイリーに使えているのは、シルクの懐の深さによるところが大きいです。
緊張してしまうくらい「ものすごい美人」さんが、案外大らかで優しく冗談も通じたりして、付き合いやすかったように。(笑)
一回の記事では書ききれないことが沢山あるので、シルクの"特性"やケアに関する"裏技"、皆さまからいただいたメッセージなど、また別の機会にもご紹介したいと思っています♪
ご質問やリクエストがあればお気軽にメッセージくださいね。
ではでは。
美しいシルクのランジェリーたちが、皆さまのもとへ素敵な時間をはこんでくれますように!
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読むより聴く派の方はPodcastでもシルクまわりのお話しをしています。
よかったら聴いてみてください♪
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