Soreilというブランドを知るほどに、面白いなと思うことがあります。

ひとつひとつのコレクションが、まるで独立したひとつの世界として作られていること。

商品をデザインするというより、世界をまるごと立ち上げて、そこに流れる物語を、レースとともに編み込んでいく。そんな作り方をするブランドのように感じます。

 

今シーズン、その世界がふたつ、同時に届きました。「COSMOS(コスモス)」と「PENUMBRA(ペナンブラ)」。このふたつは別々のコレクションですが、並べてみると、対になっているのが見えてきます。

今日はその対比を、皆さまと一緒にたどってみたいと思います。

 

 


 

COSMOS ── 夜空を見上げて、星を纏う

ひとつめの世界、COSMOSのテーマは「宇宙」。

夜空を見上げ星々に思いを馳せる、そんな世界観を感じます。

12星座を描いた「ARCHETYPES」は、深いネイビーのシリーズ。

夜空にまたたく星座が、そのまま繊細なレースの意匠になっています。

自分の星座はもちろん、大切な人や家族、推しの星座を選んでカスタムオーダーできるのも、このシリーズならでは。お守りのように、自分だけの物語を身につけられます。

 

もうひとつの「CELESTIAL」は、中世の天体図を思わせるブラックのシリーズ。

太陽や星々をちりばめた刺繍に、サテンやベロアが重なり、夜空の深さと瞬きの美しさを宿しています。

 

このふたつのシリーズで構成された、COSMOSが纏わせてくれるのは、星の物語。

宇宙の調和と自分自身を重ね身を委ねるように、どこか崇高でミステリアスな美しさを感じられるコレクションです。


PENUMBRA ── 視線を下ろして、影と花を纏う

ふたつめの世界、PENUMBRAは、少し趣が変わります。

「ペナンブラ」とは、半影 ── 光と影の“あいだ”の、ぼんやりとした領域のこと。完全な影ではなく、ほのかに落ちる陰影です。

レースが肌の上にそっとニュアンスを乗せる、陰影がふわっと浮かび上がる、あの透け感そのものを言い表したような名前です。PENUMBRAの意味を知ったとき、静かに鳥肌が立ちました。

このコレクションが着想を得ているのは、ゴシック建築と、ヴィクトリア時代のドレス。

アーチを描く天井や、繊細なアイアンワーク。その構造の美しさを、コルセットやビスチェといった構築的なアイテムに落とし込んでいます。

そしてもうひとつ、このコレクションの鍵が「花言葉」です。ヴィクトリア時代、社交界では本音を口にすることがはばかられ、とくに女性は言葉を慎むことを求められたと言われています。そんな中で、花が、言葉にできない想いを伝える秘めやかな手段になりました。

Soreilのレースに咲く花々は、その文化に着想を得ています。「THORN(棘)」「MORNING GLORY(朝顔)」「BLACK LILY(黒百合)」── シリーズの名前にも、花がそっと隠れています。

かつて花が、口に出せない想いを伝える言語だったように。Soreilの生み出すランジェリーもまた、自分のための、私的な表現の言語としてデザインされています。

そして、強さと柔らかさが同居しているのも、このコレクションの魅力です。構築的なフォルムと、透けるレースの柔らかさ。

コルセットやビスチェは、ランジェリーとしてはもちろん、Tシャツやワンピース、ジャケットなどとあわせて、ファッションとしてぜひたのしんでいただけたらと思います。

ちなみにこのコレクションには、「AGNES」という名のコルセットがあります。ブランド名Soreilの由来になった15世紀フランスの女性、アニエス・ソレルと同じ名前。以前のコラムでのお話と繋がる、嬉しい発見でした。

 

 

ふたつの世界をつなぐもの

こうして並べてみると、COSMOSとPENUMBRAは、きれいな対をなしています。

COSMOSは、夜空を見上げる世界。PENUMBRAは、視線を地上に下ろし、影と花に向かう世界。星の物語と、花の言葉。星の光を仰ぐことと、陰影をまとうこと。

けれど、根っこでつながっているものがあります。星座も、花言葉も、どちらも古くから人が「言葉にできない想い」を託してきたもの。Soreilは、その物語を、身につけられる形にしました。

どちらの世界も、自分だけの意味を、肌の近くにそっと纏うこと ── その一点で、深く結ばれています。


美しさやセンシュアリティは、誰かに決められるものではなく、自分自身で選び、表現していくもの。見えない部分に秘めるランジェリーがもつ力も、ここに繋がります。

それが、Soreilというブランドの、そして当店La Goutteでも大切にしている部分です。

 

 

地球の反対側から

COSMOSもPENUMBRAも、すべてコロンビアの自社アトリエで、職人の手によって、10年間つづくものづくりの中で生み出されています。星々の刺繍レースはどれもSoreilのオリジナル。

地球のちょうど反対側 ── こちらが昼なら、向こうは夜。そんな遠い場所に暮らす女性たちと、ランジェリーというものを通して、「自分なりの美しさを感じていたい」という想いで響き合えること。そこにも、わたしはささやかなロマンを感じています。

星々の世界と、影と花の世界。Soreilのふたつの世界を、どうぞ楽しんでいただけたら嬉しいです。

 

 


 

プレオーダーについて

両コレクションのプレオーダーは、6月21日(日)まで受け付けています。

お届けは9月頃の予定です。

サイズや組み合わせで迷われたら、締切までにまずお気軽にご相談ください。

ホックの追加などのカスタムをご希望の場合も、締切までにご連絡いただきましたら、フォローさせていただきます。

▷ Soreil  プレオーダー資料はこちらから

 

 


 

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